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セキュリティ対策評価制度「何から考えるか」を間違えないために

  • 2月4日
  • 読了時間: 4分

更新日:4月10日


経産省の「セキュリティ対策評価制度」という言葉を聞いて、

多くの中小企業の経営者や担当者は、こんな印象を持つのではないでしょうか。


  • 何だか難しそう

  • 高度なセキュリティ対策が必要そう

  • 専門のIT担当がいないと無理そう


ですが、最初にお伝えしておきたいことがあります。

この制度は、セキュリティを“強化させる”ための制度ではありません。

この制度が見ているのは「技術」ではない


誤解されがちですが、セキュリティ対策評価制度で主に見られているのは、


  • 最新のセキュリティ製品を使っているか

  • 高度な防御ができているか


ではありません。

評価されるのは、もっと基本的な部分です。


  • 誰が判断するのか決まっているか

  • 何を守るべきか整理されているか

  • 事故が起きたとき、最低限どう動くか考えられているか


つまり、「ITやセキュリティを、経営として扱えているか」が問われています。


なぜ「評価制度」という形を取っているのか


この制度の背景には、はっきりした目的があります。

それは、中小企業に“高度な対策”を求めることではなく、

取引先が安心して仕事を任せられる最低ラインを示すことです。


実際、多くの企業では、

  • 元請・取引先から「セキュリティ、何かやっていますか?」と聞かれて困る

  • 何をどこまでやればよいのか分からない

  • 結果として、対応が後回しになる

という状態が起きています。


評価制度は、そうした企業に対して「最低限、ここまでは整理しておきましょう」という共通言語を作るための仕組みです。


セキュリティ対策=ツール導入、ではない


もう一つ、よくある誤解があります。

「評価制度に対応するなら、EDRやSOCなどのツールを入れなければいけないのでは?」

確かに、ツールが有効な場面もあります。


しかし、多くの中小企業では、

  • ルールが決まっていない

  • 役割が曖昧

  • 運用が続かない

という状態のままツールだけを導入し、

結果的に使われなくなるケースが少なくありません。


評価制度が本当に求めているのは、ツール以前の「整理」です。


この制度は「背伸びしない」ための指標


セキュリティ対策評価制度は、「できていない企業を責める」ためのものではありません。


  • 今の会社の規模

  • IT担当者の有無

  • 業種・業務内容


こうした現実を踏まえたうえで、

無理なく、続けられる状態にすること

その第一歩として使われるべき制度です。


ITワークラボとして考えていること


ITワークラボでは、セキュリティ対策評価制度を

「評価を取るための制度」や「対策を急がせる仕組み」としては捉えていません。


この制度は、

  • 自社のITやセキュリティが、今どの位置にあるのか

  • 判断や役割が、どこまで整理できているのか

  • 無理のある対策を選ぼうとしていないか

を落ち着いて確認するための一つの“物差し”だと考えています。


特に、IT担当者がいない、または兼務で運用している会社では、

「何から考えればいいのか分からない」状態が当たり前です。

その状況で、制度やツールの話だけが先行すると、現場とのズレが生まれやすくなります。


だからこそITワークラボでは、

  1. 現状を言葉にする

  2. 判断の軸を整理する

  3. 続けられる形に整える

この順番を何より大切にしています。


評価制度は、その整理を進めるための一つのきっかけにすぎません。


今後もこのブログでは、セキュリティ対策評価制度に限らず、

IT担当者がいない会社でも無理なく考えられるIT・セキュリティの向き合い方について、

現場目線で発信していく予定です。


もし、

  • 自社の状態を一度整理してみたい

  • 何が足りていて、何を後回しにしていいのか知りたい

  • 制度やセキュリティの話を、もう少し噛み砕いて聞きたい

と感じることがあれば、気軽にご相談ください。


「まだ何も決めていない段階」でも問題ありません。

考えを整理するところから、一緒に進めていきましょう。




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