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ChatGPTを使っている社員と使っていない社員、生産性に6割の差が出始めた。

  • 3月31日
  • 読了時間: 4分

更新日:4月10日


——ただし、「無料版をそのまま使う」のは危ない。


「ChatGPTって、うちの社員も使っているのかな」


そう思っている経営者の方へ、少し気になるデータをお伝えします。


MITがScience誌に発表した研究によると、ChatGPTを使った専門職は同じ業務にかかる時間が約40%短縮され、1日に約59%多くの成果物を生み出せるという結果が出ています。


つまり、AIを使う社員と使わない社員の間に、じわじわと「生産性の差」が生まれ始めているのです。中小企業にとっても、もはや他人事ではありません。


ChatGPTで生産性が「約6割」上がるという現実


2023年、MITの研究チームは453名の専門職を対象に、ChatGPTの有無が業務生産性に与える影響を実験しました。結果は明確でした。


ChatGPTを使ったグループは、文書作成にかかる時間が平均27分から17分に短縮(約37%削減)。さらに、1日に作成できる成果物の量は約59%増加した。加えて、専門家が評価した成果物の「質」も平均約18%高かった。

出典:MIT(マサチューセッツ工科大学)「Experimental evidence on the productivity effects of generative artificial intelligence」Science誌掲載(2023年)


「速くなって、質も上がる」——これは多くのビジネスパーソンが実感し始めていることです。


実際、国内でもAI活用の格差は広がっています。

パーソルグループの調査によると、大企業のAI活用率が53.8%に達している一方、中小企業・スタートアップのAI活用率はわずか22.6%と半数以下にとどまっています。

使う会社と使わない会社の間に、差がついてきているのです。


「無料のChatGPT」を業務に使うと、何が起きるのか


ここで、経営者の方にぜひ考えてほしいことがあります。


「うちの社員もChatGPTを使っているかもしれない」と感じたとき、それが会社の許可なく、個人アカウントの無料版で使われているとしたら——。


実は、これが今、多くの中小企業で起きている「見えないリスク」です。


リスク① 入力した情報がAIの学習に使われる


ChatGPTの無料版(Web版)では、ユーザーがプロンプトに入力した内容がOpenAI社のAI学習に使用される場合があります。つまり、社員が「この見積書をまとめて」「この顧客情報を整理して」と入力した情報が、外部に漏れるリスクがあるのです。

【実際の事例】 韓国の大手電子メーカー(サムスン電子)では、2023年3月にエンジニアが機密性の高いソースコードや会議内容をChatGPTに入力し、3件の情報漏洩事案が発生。その後、同社は社内でのChatGPT利用を禁止しました。

出典:Forbes「Samsung Bans ChatGPT Among Employees After Sensitive Code Leak」(2023年)


リスク② 「シャドーAI」が会社全体のリスクになる


会社が許可していないにもかかわらず、社員が個人の判断でAIツールを業務に使うことを「シャドーAI」と呼びます。社員が個人アカウントでChatGPTを使えば、企業の機密情報が意図せず外部に漏洩するおそれがあります。また、部門ごとに異なるAIツールを使うと、セキュリティレベルの統一が難しくなり、組織全体のリスクを把握できなくなってしまいます。

IPAの調査では、AI利用企業の約60.4%がセキュリティ脅威を感じているにもかかわらず、適切な規則や体制を整備している企業は20%未満という実態が明らかになっています。


「使わせない」より「正しく使わせる」が正解


では、どうすればいいのでしょうか。

答えは「禁止する」ではありません。


禁止しても、社員はこっそり個人端末で使い続けます。

それでは、リスクを把握すらできなくなります。


生産性の恩恵を受けながら、リスクを管理するために取り組むべきことは3つです。


  1. 社内のAI利用ルール(ガイドライン)を作る

    「個人情報・機密情報は入力しない」「利用前に上長の許可を得る」など、最低限のルールを文書化しましょう。デジタル庁・経済産業省・総務省がそれぞれ生成AIのガイドラインを公表しており、ひな型として活用できます。

  2. チャット履歴の学習をオフにする設定を徹底する

    ChatGPTには「Chat History & Training」をオフにする機能があります。この設定をオフにすることで、入力内容がAIの学習に使用されなくなります。全社員に設定を徹底させるだけで、リスクを大幅に下げられます。

  3. 業務利用には法人プランを検討する

    OpenAIが提供する「ChatGPT Team」や「ChatGPT Enterprise」は、入力データがAIの学習に使用されない設計になっています。本格的に業務利用するなら、法人プランへの移行が安心です。月額費用は1ユーザーあたり数千円からとなっています。

まとめ


  • MITの研究で、ChatGPT活用で生産性が約6割向上することが実証されている(出典:Science誌掲載論文、2023年)

  • 大企業のAI活用率53.8%に対し、中小企業は22.6%と差が広がっている(出典:パーソルグループ調査)

  • 無料版ChatGPTの業務利用は、機密情報漏洩のリスクがある(サムスン電子の事例など)

  • 「禁止」より「正しく使わせる」が正解。ガイドライン整備・設定徹底・法人プラン検討の3つが対策の柱

  • IPAの調査で、AI利用企業の6割超がセキュリティ脅威を感じているが、適切な体制を整えているのは2割未満


「社内のAI活用ルールをどう作ればいいか分からない」

「セキュリティを保ちながらChatGPTを使いたい」——そんなご相談も、ITワークラボにお気軽にどうぞ。初回相談は無料です。




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