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「Webサイトに脆弱性があります」というメールが来たら?安全に確認する5つの手順

  • 2 分前
  • 読了時間: 8分

「あなたの会社のWebサイトに重大な脆弱性があります」

「至急、以下のリンクから修正してください」

「対応しなければ情報漏えいにつながるおそれがあります」


このようなメールが届いたら、心配になってすぐにリンクを開きたくなるかもしれません。


本当に問題があるなら、放置するわけにはいきません。

一方で、警告に見せかけて偽サイトへ誘導し、IDやパスワードを盗もうとするメールの可能性もあります。


大切なのは、「すぐにクリックする」か「怪しいので無視する」かの二択にしないことです。メールに書かれたリンクや連絡先を使わなくても、警告の内容が本物かどうかは確認できます。


この記事では、IT担当者がいない中小企業でも実践できる、安全な確認手順を紹介します。


「脆弱性」とは、システムにあるセキュリティ上の弱点


脆弱性とは、ソフトウェアやWebサイトなどに存在する、セキュリティ上の弱点や不具合のことです。


たとえば、Webサイトの更新に使っているシステムや追加機能に脆弱性があると、悪意のある第三者に不正操作されたり、情報を盗まれたりする可能性があります。そのため、脆弱性が公表された場合は、自社が対象かを確認し、必要に応じて更新や設定変更を行います。


脆弱性を知らせるメールがすべて偽物というわけではありません。

メーカー、保守会社、Web制作会社、セキュリティの研究者などから、正規の連絡が届く場合もあります。


だからこそ、メールだけを見て本物か偽物かを決めるのではなく、メールとは別の情報源で内容を確かめることが重要です。


「CVE-○○」という番号があっても、メールが本物とは限らない


脆弱性に関するメールには、「CVE-2026-12345」のような番号が書かれていることがあります。


CVE番号とは、公表された脆弱性を一つずつ区別するために付けられる識別番号です。

簡単にいえば、複数の組織が同じ脆弱性について話すための「共通の管理番号」です。


CVE Programでは、公表されたサイバーセキュリティ上の脆弱性を識別し、定義して一覧化しています。



ただし、実在するCVE番号をメールに書くことは、攻撃者にもできます。


会社名、製品名、専門用語、CVE番号が正しく書かれていても、それだけで送信者やリンク先が正規だと証明されたわけではありません。


「番号が実在するか」と「そのメールが本物か」は分けて確認する必要があります。



脆弱性を知らせるメールを安全に確認する5つの手順


1.メール内のリンク・添付・連絡先を使わない


まず、そのメールを起点に操作するのを止めます。


  • 本文中のリンクを開かない

  • 添付ファイルを開かない

  • 記載された電話番号へ電話しない

  • そのまま返信しない

  • 「修正ツール」などのファイルを実行しない


差出人名が知っている会社になっていても安心はできません。メールに表示される名前や送信元情報は、本物らしく見せることができます。


IPA(情報処理推進機構)も、真偽が分からないメールについて、添付ファイルを開かず、記載されたURL・電話番号・返信を使わずに、公式サイトなどの確かな情報源で確認するよう案内しています。


削除する前に、受信日時、件名、差出人、本文が分かる状態でメールを残しておくと、社内や保守会社へ相談するときに役立ちます。


2.メールが主張している内容だけを整理する


リンクを開かず、本文から次の項目を読み取ります。


  • 問題があるとされる製品やサービスの名称

  • WebサイトのURLやドメイン名

  • 対象とされるバージョン

  • CVE番号などの識別番号

  • どのような被害が起きると書かれているか

  • いつまでの対応を求めているか


ここでは、メールを信用するのではなく、外部で確認するための検索材料を抜き出すだけです。


製品名や番号がないまま「重大な問題があります」「今すぐ診断してください」と不安だけをあおるメールは、特に慎重に扱いましょう。


3.JVNやメーカーの公式サイトで別に検索する


メール内のリンクは使わず、普段利用しているブラウザから検索エンジンを開きます。

確認先は、次のような公式情報です。



CVE番号が書かれていれば、その番号を検索します。

番号がない場合は、「製品名+脆弱性」「製品名+セキュリティ情報」などで調べます。

ここで確認するのは、主に以下の点です。


  • その脆弱性が実際に公表されているか

  • 影響を受ける製品とバージョン

  • メーカーが案内している更新方法や回避策

  • 情報の公開日と更新日


検索結果に、似た名前の広告や非公式サイトが表示されることもあります。

URLのドメインを確認し、できるだけメーカーや公的機関の情報を優先してください。


4.自社が対象製品を使っているか確認する


脆弱性が実在しても、自社が対応対象とは限りません。


たとえば、同じ製品名でも、利用中のバージョンや契約形態によって影響が異なる場合があります。自社サイトのURLがメールに書かれていたという理由だけで、対象だと判断することもできません。


次の情報を確認しましょう。


  • 自社で利用している製品・サービスの正式名称

  • 現在のバージョン

  • クラウド版か、自社で管理するタイプか

  • 更新作業を自社と委託先のどちらが担当しているか

  • すでに自動更新や保守対応が行われていないか


Webサイトの管理を外部へ委託している場合は、メールに書かれた連絡先ではなく、契約書、過去の請求書、公式サイトなどで確認できる既知の連絡先から制作会社や保守会社へ問い合わせます。


問い合わせる際は、次のように伝えると確認が進みやすくなります。


当社サイトに脆弱性があるというメールを受信しました。

メール内のリンクは開いていません。

記載されている製品名とCVE番号は以下のとおりです。

当社環境が対象か、対応が必要かをご確認ください。


5.確認結果と対応内容を記録する


確認が終わったら、結果を記録します。


  • メールを受信した日時と担当者

  • 警告された製品や脆弱性

  • 確認に使った公式情報

  • 自社が対象だったか

  • 保守会社などへの問い合わせ結果

  • 実施した更新や設定変更

  • 対応が不要だった理由


偽物だった場合も、「不審メールだった」で終わらせず、社内へ注意喚起しておくと、別の担当者が同じメールを開くことを防げます。


本物だった場合は、メーカーや保守会社が示す正規の手順に沿って対応します。

作業後は、更新した日時やバージョン、動作確認の結果まで残しておきましょう。



すでにリンクを開いてしまった場合は?


リンクを開いただけなのか、IDやパスワードを入力したのか、ファイルをダウンロード・実行したのかによって対応が変わります。


まず、それ以上の操作を止め、社内の責任者や保守会社へ早めに連絡してください。

そのうえで、次の事実を整理します。


  • いつ、どの端末で操作したか

  • どのリンクを開いたか

  • IDやパスワードを入力したか

  • ファイルを開いたり実行したりしたか

  • 警告画面の指示に従って電話や遠隔操作を許可したか


認証情報を入力した場合は、正規サイトからパスワードを変更し、同じパスワードを使っている他のサービスも見直します。多要素認証を利用していても、状況を確認せず放置しないことが大切です。


端末をネットワークから切り離すべきか、初期化や調査が必要かは状況によって異なります。


慌てて履歴やメールを消すと、調査に必要な情報まで失う可能性があるため、分からない場合は専門家へ相談しましょう。


社内では「誰に確認するか」を決めておく


安全な対応方法を知っていても、相談先が決まっていなければ、受信した人が一人で判断することになります。


最低限、次の3点を決めておくと安心です。


  1. 脆弱性やセキュリティの警告メールを受け取ったときの報告先

  2. Webサイトやシステムの保守会社と、その正式な連絡先

  3. リンクを開いたり情報を入力したりした場合の緊急連絡先


専任のIT担当者がいない会社では、「総務へ報告する」だけでなく、総務から誰に確認するのかまで決めておくことが重要です。


警告メールは、無視せず、メールの外で確かめる


「脆弱性があります」というメールが届いても、慌てて本文のリンクを開く必要はありません。一方で、本物の通知である可能性もあるため、すべて迷惑メールとして無視するのも適切ではありません。


対応の基本は次の5つです。


  1. メール内のリンク・添付・連絡先を使わない

  2. 製品名やCVE番号など、メールの主張を整理する

  3. JVNやメーカー公式サイトで別に検索する

  4. 自社が対象製品・バージョンを使っているか確認する

  5. 確認結果と対応内容を記録する


覚えておきたいのは、「メールを信じてクリックする」のではなく、「警告内容だけを別の場所で確かめる」という考え方です。


この流れを社内で共有しておけば、専門用語が並んだ緊急メールが届いても、落ち着いて対応できるようになります。


ご相談はこちら


ITワークラボでは、IT担当者がいない中小企業向けに、


  • 不審なメールを受け取った際の確認・報告手順の整理

  • Webサイトや業務システムの管理状況の棚卸し

  • 保守会社との役割分担や緊急連絡先の整理

  • 社内向けセキュリティルール・教育の整備


などをサポートしています。


「警告メールが本物か判断できない」

「Webサイトを誰が管理しているのか整理できていない」


といった段階でも、お気軽にご相談ください。

具体的な対策が決まっていなくても問題ありません。初回相談は無料です。






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