USBメモリは便利だけど危険──中小企業が見直すべき“持ち運び文化”
- ITワークラボ
- 2025年12月5日
- 読了時間: 4分

「資料を家で作りたいから、USBに入れて持って帰りますね」
中小企業の現場では、いまだに当たり前のように行われている光景です。
しかし最近、USBメモリの紛失による情報流出事件が相次ぎ、深刻な問題になっています。
たとえば札幌市では、教頭が児童や保護者の個人情報を入れたUSBメモリを失くし、後日、匿名で返送されて発覚したケースがありました。
「うっかり落とした」
「つい持ち出してしまった」──これらは誰にでも起こりえるミスです。
USBメモリは軽くて便利。
だからこそ、一度なくすと取り返しがつかない。
今回は、中小企業が今すぐ見直すべき「USBメモリの持ち運び」について解説します。
① USBメモリは“最も危険な記録媒体”
USBメモリ自体は悪いものではありません。
しかし、ビジネスで使うにはリスクが大きすぎます。
● 小さくて軽い → とにかく失くしやすい
ポケット、バッグ、デスクの隙間……。どこにでも落ちます。
● 暗号化されていない → 拾われたら中身が見放題
個人情報や顧客データが丸見えになる恐ろしさ。
● 誰が何を持ち出しているか、管理できない
USBは“見えないところ”で動くため、会社として把握が困難。
● ウイルス感染のリスクが高い
USB経由でマルウェアを持ち込む事故は今でも多いです。
● クラウドと違い、ログが残らない
誰がいつ開いたか、何をコピーしたか――跡が追えません。
つまりUSBは、紛失しやすい × 追跡できない × 中身が丸見えという、情報漏えいリスクの“最強コンボ”なのです。
② 中小企業で実際に起きている“USBの危険なあるある”
自宅で作業するため、USBで社外持ち出し
バックアップ代わりにUSBを配っている
退職した社員のUSBがどこにあるか不明
個人PCとのデータやり取りにUSBを使用
データのコピーを上書きしすぎて最新が分からない
事故は「特別な人」が起こすのではありません。
USBは小さくて便利だから、誰でも簡単に事故を起こしてしまうツールなのです。
③ 【結論】USBメモリは“禁止するほうが簡単で安全”
細かいルールを作るよりも、まずはシンプルにこれ。
USBメモリに業務データを保存しない。 原則、会社としてUSBメモリの使用は禁止。
これだけで事故の9割は防げます。
特に今は、ほとんどの企業にクラウドストレージが導入されています。
Google ドライブ
OneDrive / SharePoint
Box
Dropbox
クラウドがあるのにUSBを使う理由は、実はほとんどありません。
④ どうしてもUSBを使う場合の“最低限の安全策”
それでも「特定の機器とのやり取りでUSBが必要」という場合があります。
そのときは以下のルールを必ずセットで。
全USBの暗号化(AES256推奨)
持ち出し・返却の記録を義務化
使用者を限定(全員に配布しない)
自宅PCへの接続禁止
必ずウイルスチェックを実施
ただし現実は──ルールを作っても、現場では守られにくい。
だから、USBの使用を最小限にするのが一番効果的です。
⑤ USBなしで仕事が回る“現代の標準ツール”
USBメモリの代わりに使うべきものはこちら。
● クラウドストレージで社内共有
必要なときにアクセスでき、紛失リスクゼロ。
● 権限管理付きの共有フォルダ
閲覧のみ/編集可/期限付きの共有が可能。
● オフライン同期
インターネットが不安でも、同期フォルダで作業すればOK。
USBでは不可能な「アクセス履歴の記録」「削除データの復旧」も可能です。
⑥ USB紛失は“業務トラブル”ではなく“事故”です
USBを1本失くすだけで起こる影響は、本当に大きいです。
個人情報保護法に基づく報告
関係者への説明・謝罪
調査費、書類作成などの事務コスト
信頼の損失
業務停止、納期遅延
場合によっては損害賠償
USBは安いデバイスですが、紛失したときの代償は“決して安くありません”。
⑦ まとめ|USBは便利。でも時代に合わない。
USBは軽くて便利
だからこそ事故が起きる
管理が難しく、追跡もできない
クラウドの時代には“古い文化”になりつつある
中小企業だからこそ、事故のダメージは大きい。
USBの持ち運び文化からの卒業を、今こそ検討すべきです。
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