社長だけパスワードが弱い問題──組織を危険にする「見えない盲点」とは?
- ITワークラボ
- 2025年11月18日
- 読了時間: 4分

社員には「セキュリティを徹底しよう」と伝えているのに、実は 社長自身のパスワードが一番弱い──。
中小企業では、こうした状況が意外と多く見られます。
しかし、誰も社長に直接注意することができないため、問題が表面化しないまま放置されがちです。
ところが、最も守らなければならないのは、実は社長アカウントです。
攻撃者にとって“最も価値の高い入り口”だからです。
① なぜ、社長アカウントが危険なのか?
社長のアカウントは、一般社員とは比べものにならないほど重要な権限を持っています。
クラウドサービスの契約・請求情報
会社全体のデータアクセス権
社内の設定変更(管理者権限)
社外への信用に関わるメールやSNS
つまり社長アカウントが乗っ取られると、会社のほぼすべてを乗っ取られるのと同じ状態になります。
攻撃者が狙うのは、セキュリティが強い社員のアカウントではありません。
“最も影響力があるアカウント”です。その筆頭が、社長アカウントです。
② よくある「社長パスワード」の危険例
現場でよく見かけるケースをいくつか紹介します。
会社名+数字(例:itworklab2025)
誕生日や家族の名前
複数サービスの使い回し
秘書・経理担当もパスワードを知っている
退任や組織変更で管理者が誰かわからない
一見便利なようで、実はこれらはすべて攻撃者にとって突破しやすいパターンです。
さらに、社長がSNSやブログで発信している場合、プロフィールや投稿内容からパスワードを推測されることもあります。
③ 社長アカウントが突破されると、何が起きるのか?
社長アカウントが一度でも乗っ取られると…
取引先に偽の請求書を送られる
クラウド内のデータ削除・改ざん
社員アカウントの権限を勝手に変更される
全社がログインできなくなる
SNSで不正投稿 → 信用失墜
実際に、中小企業を狙った攻撃では社長アカウントから侵入 → 全データにアクセスというケースが非常に多いです。
④ 今すぐできる対策3つ(手間なし・費用なし)
「社長アカウントが一番危ない」この事実を踏まえたうえで、最も効果が高い対策を紹介します。
1️⃣ 多要素認証(MFA)を設定する
パスワードに加えて、スマホでの確認(ワンタップ認証)を必須にする仕組みです。
パスワードが流出してもログインされない
設定は10〜15分で完了
Google Workspace / Microsoft 365は無料で使える
まずは 社長・管理者アカウントから導入するだけで、会社全体の安全性が一気に高まります。
2️⃣ パスワード管理ツールを導入する
社長はどうしてもアカウント数が多くなりがち。
その結果、覚えやすい簡単なパスワードを設定してしまいます。
そこで有効なのが パスワード管理ツール。
複雑なパスワードを“覚えなくていい”仕組みが手に入ります。
1つのマスターパスワードで管理
サービスごとに強固なパスワードを自動生成
スマホとPCで同期
実務負担が減り、セキュリティも強化できます。
3️⃣ アカウント情報は“個人”ではなく“会社”として管理する
意外と多いのが、「社長だけがログイン情報を管理している」状態。
退任や事業継続の場面で、パスワードがわからず復旧に時間がかかることも。
アカウント管理手順
バックアップコード(予備認証)
管理メールアドレス
これらを 会社として管理する仕組みが必要です。
⑤ 社長が変われば、会社全体が変わる
セキュリティは「社員にやらせるもの」ではなく、経営者が率先して取り組むものです。
社長がセキュリティに関心を持ち、自らMFAを導入し、パスワード管理を改善すれば、会社全体の意識が自然と変わります。
セキュリティレベルは、“社長アカウントの強さ”が上限になる。
これは中小企業における現実です。
💬 ご相談はこちらから
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